「みんな同じ」に隠された、見えないバリア|通学リュックが語る、“無自覚な特権”の話

日常の話ネタ

※このコラムは「雑談が苦手で、会話が続かない人」のための“話のネタ帳”です。
読むだけで、ちょっと話してみたくなる雑談ネタをストックできます。

こんにちは、カブラブログの管理人・カブラです。
今日は、通勤電車でふと目にした「学生たちのリュック」から、
“みんなと同じ”という謎の安心感、
そしてその裏に潜む「見えないバリア」について考えてみたい
と思います。

【結論(この記事でわかること)】

通勤電車で、学生たちのリュックが“同じモノ”でそろっているのを見かけたことはありますか?
「ノースフェイスばっかりだな」と思いながら、
僕は、その“安心感”の裏にある違和感に気づきました。

この記事では、

・なぜ“みんなと同じ”は安心なのか?
・無意識に作られる“普通”が、他人を遠ざけてしまう理由
・自分には“選べない”と感じる瞬間の心理
・「選べる自由」は、実は“特権”であるという事実

…を通して、
「普通」にひそむ“見えないバリア”への気づきと、
マイノリティにやさしい視点を持つヒントをお届けします。

【話ネタ本文】

リュックの制服

朝の通勤電車。
ドアの前に立っていると、学生たちがぞろぞろと乗ってきます。

で、ふと思ったんです。
みんな、同じカバンじゃない?

いや、ほんとに。
黒くて、四角くて、ちょっと大きめのリュック。
よく見たら、全員「ザ・ノースフェイス」って書いてある。

制服は学校ごとに違うけど、
カバンは、ほとんど一緒。

しかも、男子も女子も。
背負い方まで似てる。
なんかもう、リュックの制服って感じ。

“普通”のできあがり

……なんでみんな、同じモノを選ぶんだろう?

「カッコいいから」とか「便利だから」も、もちろんある。
でも、それだけじゃない気がする。

たとえば、誰かがちょっと違うリュックを背負ってたら──
「あの子、ちょっと変わってるね」ってなるかもしれない。

つまり、みんな浮きたくないんですよね。
間違えたくない。外したくない。
「みんなと同じ」にしておけば、目立たないし、安心。

で、ふと、こう思ったんです。
「こうやって“普通”ってできあがるんだな」って。

“他人の選択“の選択

でもね……
この“普通”って、どうやって作られてるんだろう?

最初にノースフェイスを背負い始めた子がいて、
「これ、いいじゃん」ってなって、
少しずつ広がって……
気づいたら、みんな使ってる。

「安心感のある“普通”」は、誰かの選択の積み重ねでできてる。

つまり、みんなと同じにするって、
“選んでないようで、実は選んでる”ってことなんですよね。

しかも、自分が選んだというより、
他人が選んだ結果を、選んでる。

「選べないもの」への気づき

ちなみに、気になって調べてみたら、
学生たちが使ってるあのリュック、これです。

👉【The North Face  BCヒューズボックス】

軽くて丈夫、収納力もあって、水に強い。
口コミもめちゃくちゃ良いし、実際、かなり便利そう。

……なんだけどね。
ここでちょっと、困ったことが起きたんですよ。

僕、これ、もう買えないんです。

なぜなら、これは「学生たちの“普通”」になってしまったから。
つまり──僕がこれを背負ってたら、なんかズレて見えるんです。

本当は欲しい。でも、自分には似合わない気がする。
その瞬間、僕の中でこれはもう「選べないもの」になった。

自分には開かれていない“世界“

で、ここからが本題なんですが……

誰かの普通”が出来上がると、それ以外の人には“異物”になるって話、
これって、僕らの日常のあちこちにありますよね。

電車の中でも、会社でも、SNSでも。

マジョリティが無意識に作った“普通”の空気って、
その中に入れなかった人にとっては、
**「最初から自分には開かれてない世界」**に感じることがある。

でも──
その“空気”を作った側(マジョリティ)は、
たいてい、それに気づいてない。

「自分たちは特別じゃない」って思ってるから。

けど、それが特権の正体なんですよね。
自動ドアが、勝手に開く感覚。

“普通”に対する違和感では?

僕らは普段、意識していません。
でも、「みんなと同じ」がもたらす安心の裏側では、
誰かが“そこにいられない”という排除を感じているかもしれない。

もちろん、ノースフェイスのリュックを学生が使うこと自体は、まったく悪くない。

ただ、もしあなたが何かを選ぶとき、
「これ、なんか自分には違う気がする」と思ったなら──

それは、すでに作られた“普通”に対しての違和感かもしれません。

あなたはどう思いますか?

【話ネタに使えるポイント】

  • 「最近の学生って、全員ノースフェイスのリュック背負ってますよね」と話し出せる
  • 「“普通”って、誰のためにあるんでしょうね?」と問いかけができる
  • 「選びたいのに選べないものって、ありますよね」と共感が広がる
  • マジョリティとマイノリティの話にも、自然に展開可能

キーワードは、
“普通の裏側にある排除”と“無自覚な特権”
雑談の中から、ぐっと深い話に展開できるネタです。

\関連記事もどうぞ/
👉 “空気を読む”ことの落とし穴
“話しかけるタイミング”、どう決めてますか?|空気を読む力は「未来を感じる力」かもしれない

【マイノリティにやさしい視点を持つ3つのヒント】

「でも、どうすれば“普通の空気”に無意識で加担せずにいられるのか?」
そんなふうに思った方へ、僕なりの3つのヒントをまとめてみました。

  1. “みんな同じ”の裏にある理由を考えてみる
    誰もが同じものを選ぶとき、その背景には“安心したい”気持ちがある。
    その視点を持つだけで、「なんで違うの?」ではなく、「なんで同じなんだろう?」と問いが変わります。
  2. 「自分には開かれていたか?」と問いかけてみる
    “選べたこと”や“入りやすかった場所”は、本当に誰にでも開かれていたのか?
    自分の“当たり前”を一度疑ってみると、見えなかった景色が見えてきます。
  3. “違い”を見つけたら、歓迎のサインを出す
    ちょっと違う服装、持ち物、話し方。
    それに気づいたとき、笑わずに「いいね」と言える自分でいれば、バリアは少しずつ溶けていきます。

あなたが最近、「なんとなく場に合っていない」と感じた瞬間。
それは、あなたが間違っていたわけじゃなく、空気のほうがちょっと狭かっただけなのかもしれません。

【記事まとめ】

  • “普通”は、安心感と引き換えに、誰かの選択肢を奪っているかもしれない
  • マジョリティが作る「空気」は、無意識のうちに他者を排除してしまう
  • 無自覚な特権とは、「自分が通れる場所に気づかないこと」
  • 選べる自由を持っているかどうかを、少しだけ意識してみてもいいかもしれない

【最後に】

欲しかったはずのリュックが、
気づけば“自分には似合わない”と感じてしまった。

誰かにとっての「普通」が、
僕にとっては“もう選べないもの”になっていたんです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

【The North Face  BCヒューズボックス】

【関連記事リンク】

👉 “空気を読む”ことの落とし穴
“話しかけるタイミング”、どう決めてますか?|空気を読む力は「未来を感じる力」かもしれない

👉 “見た目”で決めつけない大切さ
評判に惑わされない人付き合いのコツ|“色眼鏡”を外すと見える本当の姿

👉 “決まり”の背後にあるものを考える
提案が通らないのはなぜ?|「変えない方が正解」になる職場のルールと空気

コメント